福岡・佐賀の税理士法人アーク・パートナーズのブログです。
開業時の事業計画について、飲食店をイメージしながら策定のプロセスをご説明したいと思います。
まずは「どのような店」とするのかというコンセプトが必要です。このコンセプトにより、物件の立地やターゲットとする顧客、売上計画(売上原価計画)、設備投資額が決定されます。
コンセプトに合った物件候補が決まれば、店舗保証金、仲介手数料等の物件費の金額をはじき出せます。また、コンセプトに沿った内装費用を内装業者と相談しながら決定していきます。これでおおよその投資金額と金融機関等から調達する借入金額が把握できます。
売上高や売上原価についても、物件候補が決まればその商圏を調査し、また席数もおおよそ決まりますので、コンセプトに沿った商品メニューを決定し、1日当たりの来客数、1人当たり単価、原価率が見えてきます。また、物件規模や席数、1日当たり来客数の見込みからどの程度の従業員が必要なのか見えてきます。これにより損益や収支の概算を計算することができます。そしてこの損益予測により借入金を返済できるか否かを検討することになります。
借入金の返済が困難であれば、投資額を減額したり、また人員計画を見直したり、原価率を下げることが可能かを検討しながら、再度損益計画を練り直します。それでもなお収支が返済額に満たない場合には、この物件は見送りということになります。投資額や借入額が現実的になるこの過程で、「この売上高では足りない」と売上高を根拠もなく増やしていくのは危険です。
重要なことは納得できるまで何度も何度も数字を回し続けることです。
いかがでしょうか?イメージはわきましたでしょうか?